【実録】中国公安に『ガサ入れ』された話 Part ①

出張体験
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中国公安にホテルの部屋に乗り込まれること4回、ガサ入れされる。
中国公安にホテルの部屋に乗り込まれること4回…。生々しく語ります。

ニュースを見て背筋が凍る

ある日、日本のニュースを見ていたら、衝撃のニュースが流れてきた。『スパイ容疑で日本企業の〇〇の社員が中国公安に拘束された』というニュースである。その他にも『〇〇大学の〇〇教授が逮捕』とか頻繁に日本人が逮捕されるニュースが頻繁に流れていた時期であった。いずれもスパイ容疑である。後々、実刑となった例も有り、背筋が凍る思いである。

何が一番怖いかというと、拘束された理由が明らかにされていないことである。こんなケースでこういうことが中国の法に触れていて、だから逮捕とか理由があれば今後の対策にも繋がるのだが、明確にされない事には対策の打ちようがない。また、その場の警官の立場や気分一つで、立場の弱い外国人は有罪になり兼ねないのが、中国の恐ろしさである。

そもそもスパイ容疑というのは、なんとでも難癖が付けられそうな気がする…。また、出張の多い私にとって、どの様な場面で逮捕されたのか、すごく気になることであった。現行犯逮捕なのか、宿泊ホテルで証拠でも見つかったのか… 。

私の推測では、おそらく写真などが一番簡単な理由となり得る。私の経験として、ガソリンスタンドの写真を撮ったら、3回注意勧告された事がある。ガソリンスタンドのスタッフが飛んで走って来て『何してるんだ!今、写真撮っただろ!見せろ!』と言われ、写真を削除させられるのである。ガソリンスタンドは国営であり、写真などは御法度らしい。その他、コピー商品店などの写真なども、当然とても警戒している。何度もモメそうになったことがある。最近見た記事では、上海のディズニーランドの建設中の写真を撮っていたら、公安にしつこく尾行されたというものもあった。

いずれにしても、『私の仕事などスパイには全く関係ない』と思っているが、現場で難癖をつけられて、警官の気分を害してしまったらThe Endとなるだろう。

中国のガサ入れされるエリア

ご存知だろうか!? 中国では、宿泊ホテルにチェックインすると、外国人は当然、パスポート提示が求めれるのだが、ホテル側はそのパスポート情報をすぐに中国公安当局に送らなければならないのである。田舎の地方都市のホテルによっては、外国人は宿泊お断りのホテルもあるので、事前に確認しておいた方が良い。

2018年は雲南省、広東省、河南省の大規模調査を行ったのだが、その内、ホテルに警察に乗り込まれる事4回…今思えばゾッとする経験である。4回の内、3回は雲南省、1回は河南省である。雲南の一部のエリアでは、完全に義務となっているのだろうか⁉ 頻繁に乗り込まれた。

雲南省がなぜ多いかというと『ゴールデントライアングル』と言われる世界的に有名な麻薬栽培地帯だからである。中国、タイ、ラオス、ミャンマー国境にまたぐ山岳地帯で、ヘロインやアヘンの世界的に有名な密造地帯となっている。

また、雲南だけは、国境に近い街から街へ移動する道中では検問が実施されている。中国人は身分証明書だけで、すんなり通れるのだが、外国人である私はパスポートの他に名刺など提出し、検査員はそれを本部に照合するのだろうか!? いつも20分くらいかけて入念にチェックされるのである。

もう一つのガサ入れされたエリアは、河南省の片田舎の地方都市であった。こんな片田舎でなぜ!? と思ったのだが、最終的にこの時だけは『何人たりとも外国人は泊まれない』と夜の20時に、ホテルから放り出される羽目となるのだが、詳しくは『ガサ入れPart②』にて紹介したい。後々発覚するのだが、この河南省の片田舎で、外国人が泊まれない理由は、軍事機密基地があるという事らしい。ホテル側も自分のホテルにも関わらず、外国人が泊まれないことを知らず、公安当局が秘密裏に動いている様であった。

【実況中継】ガサ入れの流れ

それでは、ここからは『ガサ入れの流れ』を時系列で実況中継風にお伝えする。

【実況中継風】ガサ入れの流れ

宿泊ホテルにチエックイン後、1時間くらいたった頃。

❷突然ホテルの部屋のドアが『ダン‼ダン‼ダン‼ダン‼』と激しく叩かれる。

❸開けた瞬間、勢いよく4~6人の警官が部屋に雪崩れ込んでくる。ガサ入れである。

❹パスポートの提示を求められる。(名刺は自ら出す)

❺高圧的に矢継ぎ早に詰問攻めに遭う。4〜6人からの質問はさすがにビビってしまう。

『お前は何者だ?』

『中国語は喋れるのか?』

『どこから来た?』

『何しに来た?』

『誰と来た?』

『いつまでいる?』

『誰に会う?』

❻一緒に来たスタッフも連れてこられて、事情聴取廊下での立ち話になる。

❼総勢10人くらいの大騒動となるのだが、一通りの確認作業が終わ収束となる。

毎回、ホテルにチェックインして大体1時間後に来るのだが、テレビでしか見たことのない様な、さながらガサ入れの様に4〜6名の警察に部屋に雪崩れ込まれるのは、流石にビビってしまうのである。因みに、この受け答えが上手くいったからかどうかは分からないが『写真を見せろ』とは言われたことはない。

私はラッキーだった

私はラッキーである。4回もガサ入れに遭ったが、何とか無事に生還できている。警官は、まるで私が容疑者の様に高圧的な態度をとることが多いのだが、ここでの挙動不審的な行動は即、拘束に繋がる可能性だってあるだろう。そう考えるとラッキーとしか言いようがない。

カナダで、中国人がカナダ政府に拘束されれば、中国でカナダ人を拘束する、日本と海域で揉めれば、日本人を拘束する、最近ではアメリカで中国領事館が閉鎖されれば、中国四川のアメリカ領事館を閉鎖するなど、中国国内のことなら、共産党の思うがままなのである。これは、正当な理由などいくらでもでっちあげることが出来ることを意味している。そういった意味で私はラッキーだったのである。時と場合のタイミングが合えば、ヤバかったかもしれない。

今になって思うのだが『捕まった人たちも、こうやってホテルに乗り込まれて捕まったのかな⁉ 』『実刑3年を受けた日系企業の社員の人もいたが、今も中国の刑務所で生活してるのかな!? 』明日は我が身かも知れない… … 対策の打ちようがないだけに不安は募る一方である。

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