中国でマイホーム 格差15倍のリアルな話 上海 86㎡ 4,500万円なり

経済
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中国の住宅形式。都市部と地方都市のマンション写真、農村の戸建てとレンガ風住居の写真。
中国の住宅形式様々。スタッフの実話:100㎡ 上海:約4500万円、河南省 300万円の現実を知ることとなる。

中国の様々な地域格差

中国には、様々な地域格差がある。所得格差は、もちろんのこと、都市/農村戸籍格差、教育格差、医療格差など、国民の生活に直結する様な格差問題を抱えている。中でも所得格差は、都市部と農村では3倍、沿岸部と内陸部では4倍、都市部の中でも高所得者と低所得者では、8倍の格差があると言われている。その為、出稼ぎ人口3億人という、実に日本の2倍以上の人々が沿岸部の都市などに出稼ぎに行くのである。

また、私の取引先の社長が、教育格差があるために、娘に良い教育を受けてもらうために、妻と娘だけを都市部に住まわせ、自分は地方都市で商売をし、週末だけ都市部に帰るといったケースもある。

一方で、都市部は都市部なりに、家賃や教育費、不動産価格や物価も年々上昇しており、所得が高くなるが、出費も多くなると言った現状もあり、国民にとっては難しい選択を迫られるのである。

中国の住宅事情

中国でマイホームと聞くと皆さんどのようなイメージだろうか⁉ 土地や自然環境は国のものであり、マイホームと言っても日本でいう借地権である。40年とか50年とかのスパンでの借地権があるらしく『契約が切れたらどうするの?』と質問すると『まだ、その時期が来ていないから、誰も分からない』と決まって回答される。いかにも中国らしい回答であるwww。

実際の住まいのイメージというと、 都市部では、日本でいうマンション、農村で言うと庭付き2階建ての家(煉瓦積みも多いのだが…)が中国人が持つ地域別の住宅イメージである。

上海の不動産価格な年々増加傾向であり、特に上海、北京などは、異常なくらい高騰しており、5億・6億ションなどザラにある。また、中国の内装工事は別途費用が掛かる。購入後、自分らで好きなように内装を変えるのである。だから、内見・下見といっても、日本人から見ると、『まだ、工事中なの?』みたいな感じである。これも中国の合理性を感じる事が出来て、個人的には気に入っている。

また、個人的主観だが、やはり一家の主人(あるじ)たるもの『庭付き2階建て』に住みたいものだが、若いスタッフに聞いても、皆さん都市部のマンションに憧れを持っており、住宅=マンションなのである。地方や農村に仕事がないのも影響しているのだが、その様な固定観念がある様だ。

住宅価格の格差を感じたリアルな会話

このような不動産事情の中、ある河南省の地方都市へ市場調査にいった時の1コマを紹介したい。この調査に上海の新婚ホヤホヤの25歳女性が参加しており、河南省在住の30代男性のユーザー宅に訪問した時の会話である。


私:   将来の夢はなんですか?
ユーザー:2人目の子供が出来たので、子供たちの為に、家を2軒購入することかな。
私:   ここら辺は1㎡いくらぐらいなんですか?
ユーザー:1㎡は2000元位(3万円)ですね。今の家は3年前購入で、100㎡なので20万元くらいだった。
女性:  えッ~~~⁉
私:   どうしたの?
女性:  先日、上海でマンションを買ったけど、86㎡で300万元(4500万円)だった…(1㎡3.5万元:53万円)
私:   河南省だと一回り大きくて、15軒くらい買えるね~www

1㎡ 上海35,000元(53万円) 河南省2000元(3万円) 格差は15倍である。

上海と河南省では給料格差、物価格差は確実に存在するが、驚きの事実が2つある。ひとつは、上海といえど、大卒初任給が、5000〜6000元(7.5〜9万円)のスタッフが、300万元(4500万円)のマンションを購入していたこと。咄嗟に『払えるのか?』と思ったwww。東京のマンション価格には遠く及ばないが、所得水準を考えると、かなりハードルが高い様に思えた。もうひとつは、『河南省では今でも、20万元(300万円)で100㎡のマンションが買えるのか?』である。

やはり女性は強し

この話を聞いた25歳の新婚の彼女も、ショックの色は隠せなかった様であったが、それでも笑っているので、さらに詳しく聞いたら『旦那の両親が住宅費は全て支払ってくれた』とのこと。更に車も購入してもらったらしい…。しかも、彼女の両親は一銭も出していないということだったので、またまた驚きである。

最近では、不動産価格が高騰しており、男の両親が住宅ローンの頭金を払うのが精一杯、その後夫婦で毎月ローンを返済することが多い中、大金持ちの旦那をGETした彼女の一人勝ちであった。。。

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