中国 電子決済が進むとGDPが上がる “からくり”

経済
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重慶は小吃店が星の数ほど至る所にある。中でも小吃店の親玉みたいな観光地でもある『洪崖洞』は有名である。中国では『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルであるとデマが流れている。
重慶は小吃店が星の数ほど至る所にある。中でも小吃店の親玉みたいな観光地でもある『洪崖洞』は有名である。中国では『千と千尋の神隠し』の舞台のモデルであるとデマが流れているが、実際は①道後温泉 ②江戸東京たてもの園 ③目黒雅叙園がモデルであった様である。

重慶は一人当たりの平均GDPが低いという疑問

重慶市は上海市、北京市、天津市と同じく省に属さない4つの直轄市の内の一つである。しかも人口3000万人‼上海より、北京よりも多い大都市である。にもかかわらず、省別平均一人当たりのGDPは30省以上ある省の内、重慶はちょうど平均値である。なぜだ⁉︎ なぜなんだ⁉︎ 中国国内でも数少ない直轄市にも関わらず、平均値とは…。これにはとても違和感を感じるのである。

実際に重慶市内を歩いていると、至るところに火鍋屋、ラーメン屋に交じり、屋台など小吃店が、あまりにも多い事に気づくのである。小吃(シャオチー)というは、小鉢のラーメンとか、飲茶(ヤムチャ)とか串とか買い食いして、歩きながらでも食べれるようなお手軽フードの事である。重慶人は食いしん坊!? と思うぐらい食べ物屋さんが多いし、どの店も繁盛している様に見える。家賃も安いし、商売としては成功している様に見えるのだが、実際はどうなのだろうか!?

また、重慶特有の地元愛が強く、流入も流出も沿岸部に比べて、非常に少ない都市なのである。唯一他のエリアから流入が多いのは、お隣の四川省からの出稼ぎが目立つ。しかし元々重慶市と四川省は一つの省であり、言語や食文化は同じである。ひそかに仲は悪い様だがwww。重慶を日本で例えると、大阪みたいなものだろうか!? 地元愛が強く、食文化が独自の発展を遂げ、人懐っこいところなんかはそっくりである。『絶対に大阪を離れたくない』という人も多いだろう。重慶の場合はもう一つ強烈な事情がある。ソウルフードの火鍋の存在である。重慶人は火鍋がないと生きてゆけない人種の様で、地元から離れられないのである。だから食文化が同じの『四川人だけは出稼ぎに来ても問題ないのか〜』と妙に納得してしまうのである。

この小吃店が多いことや地元民が多いことは、平均GDPが低いことと関連するのだろうか!?益々謎が深まるばかりである。

納税はどの様にされているのか!?

重慶の星の数ほどの小吃店を見ていて、素朴な疑問が浮かび上がる。『このような小吃店は税金を払っているのだろうか?』と。実際に串焼きの店など、7〜8種類を一気に頼んで焼いてもらうのだが『いくら?』と勘定すると『う〜ん、、、56元!』などと、かなり適当などんぶり勘定に見えてしまうwww。またいつも大忙しである。『これで売上管理や採算とかとれているとか分かるのだろうか? そもそも中国に税理士などいるのだろうか!? 』などと余計な心配までしてしまうほどである。

ここで、重慶のGDPがなぜ低いかという疑問が少し解けるのである。『ハハ~ン、さてはこういったお店は売上は適当な額で申請して、適当な所得にして、納税していないのだな!だから重慶のGDPが高くならない訳である』と勝手に仮説を立てる。

確かにどう見ても、屋台など売り上げ管理している様に見えないし、脱税し放題である。また、全ての店が飲食免許や開業届など出しているとは思えない。そもそもそんな制度があるのかすら知らないのだが…要するに何が言いたいかというと、重慶政府はこういった店から税金を取りっぱぐれている可能性があるという事ではなかろうか!? 塵も積もれば山となる、『小吃店も積もれば大きな売上額・納税額となる』である。

電子決済が進むとGDPが上がる

『重慶政府はこういった店から税金を取りっぱぐれている可能性がある』という新たな疑問が浮かび上がったのだが、もう一つ分かった事がある。『だから政府は電子決済を推奨しているのだ‼ 仕入れから売り上げまで電子決済で済ますと売上管理ができて、収入も分かり、税金を取りっぱぐれる事がない‼』ということ。私の中ではこのように重慶のGDPが低いという数字データと現実が一直線に繋がったのである。

中国で政府が推奨する事柄に対する普及スピードと徹底ぶりは凄まじい。たとえ、屋台の支払いが1元、2元(15円、30円)でも、携帯一つで支払いができる世の中である。実際に私自身も現金を使う場面は年に数回程度。ほとんどは携帯で済ませている。支払い手数料や銀行から携帯に送金する手数料などもない。ボタンひとつで操作でき、非常に便利な世界が出来上がっている。

発想の着想は重慶の小吃店であったが、小吃店など、全国にも数多くあるので、全国的に同じ様な現象が起こっているのだろう。ただ、重慶は地元民が多く、外食文化が他の省より発達しており、課題が顕在化しているだけの様に思う。

この様に自分自身の肌感覚で、『電子決済が進むとGDPが上がる』と勝手に納得したのだが、これはあくまで個人的推論である。 信じるか信じないかはあなた次第であるwww。

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