中国酒文化を知っていますか?酒の席こそビジネスチャンス‼

酒あるある
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中国の酒の席で無礼講はある?ない?

無礼講は日本由来の言葉?

日本でもお酒の席で、たまに上司が『今日は無礼講だ~‼』と使う場面もあるが、その言葉通りに信じる人は少ないだろう。そもそも無礼講とはどういう意味なのであろうか。辞書で調べると無礼講(ぶれいこう)とは、地位や身分の上下を取り払い楽しむという趣旨の宴会。具体的に「無礼講」という名称を用いたのは、鎌倉時代末期、1320年代初頭の茶会で用いられたとある。かなり古代からの日本文化の様である。信じる事ができない言葉なのに驚きの歴史であるwww。

英語で無礼講を調べてみると、Let’s do without the formalities and make ourselves at home とか、Today is informal so let’s enjoy ourselves などが出てくる。陽気でフランクな欧米ではありそうな雰囲気であるが、単語単体では存在してない様である。

中国語で無礼講を調べてみると、没有礼貌(メイヨウリーマオ)、不恭敬(ブゴンジン)と出てきて、直訳すると、礼儀がない、礼儀正しくないとなる。どうもピッタリ当てはまる中国語も存在しない様である。

中国での宴会の本来の意味

中国でビジネスをしている上では、酒の席は避けて通れない文化である。相手をこれでもかと言うくらい、美味しい料理と高価なお酒でもてなす。問題はその真意で、なぜそうするのか?である。

もちろん、歓迎の意味もあるが、中国人にとっては、酒の席を最大のビジネスチャンスと捉えているのである。この捉え方は、当然、日本も無い訳ではないが、彼らの酒の席に対する意気込みは日本の比ではない様に思う。だから無下に断ったりすると、烈火の如く怒り出す人もいるほどである。また、宴会後にフライトや用事があっても、ほんの1時間でも30分でも一緒に酒を酌み交わす事など日常茶飯事である。

誰しも少なからず、お酒を飲むと気が大きくなり、本性が出てしまうものである。相手からすると酔わせて本音をしゃべらそうとする。そういう意味でも、高価で度数の高い白酒は最も適したお酒かも知れない。面子が保つ事ができ、短時間でこの様な状況を作り出す事ができる最適酒であるwww。

宴会を最大のビジネスチャンスと捉えている中国人にとって、我々の人物象を見極め、本音を引出し、自分のビジネスに有利な情報や条件を虎視眈々と狙っているのである。

戦略的に仕組まれた宴会もある

酒の席が最重要だからといって、中国人みんなが酒豪という訳ではない。当然、お酒の飲めない社長、すなわち下戸の人もいるのだが、ビジネスである以上、自分の限界以上に、無理して乾杯を繰り返し、トイレに何回も通う場面も数知れず。中には酔いつぶれて、友人に担いで運ばれる事もしばしば見ている。

そうならない為に、相手も白酒要員として、事前に美しい女性(ノリのいいおばちゃんの時もあるが…)が用意される場合もある。かなり戦略的である。綺麗な人だなぁ~と見とれている場合ではない‼ 大抵はそのような女性はお酒が激強なのである‼ また、白酒要員としての使命に燃えているので、ガンガン煽ってくる。『あんた飲めないなら私が飲んであげるわよ!』とか『私2杯飲むからあんたは1杯でいいわよ!』とか、面子を煽られる…。 このような場合は相手社長は無傷で、我々は記憶が飛んでしまう事が多い。相手の戦略勝ちである。孫子の兵法に書いてあるのではないか⁉ と思いながら記憶が朧げになってゆくのである…。

中国に無礼講はない

中国では酒の席は最大のビジネスチャンスと捉えているので、無礼講なんて発想は全くないと考えてよいだろう。むしろ、真逆の発想である。これが悪いという事は全くない。日本でも何時間経っても結論が出ない会議でも、休憩時間のタバコ部屋であっさり決まる話は後を絶たないくらいである。喫煙者も減っている中、その空間をどのようにして造ろうか⁉ と試行錯誤している企業も少なくないだろう。それがたまたま中国の場合は、お酒の席が最適と言うだけである。個人的には飲み過ぎ、飲ませ過ぎ以外は、大賛成である。

このように一概に酒の席といっても、日本と中国では、捉え方が全く違う事を覚えておいた方が良いだろう。元々お人好しな日本人であり、お酒で気が緩むと、取り返しのつかないことだって、あり得るかもしれないという事を肝に銘じて酒の席に挑んだ方が良いのである。

『酒は飲んでも飲まれるな!』万国共通の言葉である。

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