上海に常駐している日本人の数は昔は7.9万人、今は5万人以下くらいになっているのだろうか⁉ コロナの影響で益々減るだろう。いずれにしてもこの数字を聞いて、想像以上に多く感じられた人も少なくないだろう。他の外国の方も、日本人と同等くらい上海に住んでいるのだろうか? 詳しくは分からないが、世界的な商業都市であるので、それくらい居てもおかしくないだろう。
人種が多い上海のような環境下で、私は自分自身『中国人には見られない』事を自覚している。というのも以前、日本人の同僚と2人で上海で有名な観光地、外灘(ワイタン)を探索していると、決まって『お兄さん、安いのあるよ‼ 』と片言の日本語で、声を掛けられること3回、全て私だけに声を掛けてくる経験があるからだ。これに不器用な発音も加わるのだから、発声すると、すぐに外国人と見破られてしまうのである。もっとも、黄色人種であるから、選択肢限りはあるのだが…。
元々中国人同士でも、まずは出身地を、かなりの確率で確認しあう。言葉、食、風習の違うエリアが多すぎるのと、お互いの素性を知る一番の近道であるからだ。そして、同郷だと分かるとビンゴ~‼ 一気に仲良くなり、仲間意識が芽生えるのである。面白い事に、ある広東省の出稼ぎの多いエリアでの調査で分かった事だが、近所付き合いでも、同郷意外とは口を聞かないという事さえあるのである。
『あなた、どこの人?』と聞かれることは、初対面同士での会話では、ほぼ決まり文句である。私の場合は『どこの国の人?』となり、少し意味が違うのだが、かれこれ、数百回は聞かれていると思う。タクシーなんかは、毎回のように聞かれるのである。中には反日もいるので、私は、まずは『外国人』と答えるようにしている。その次の言葉は決まって、『あなたは韓国人か?』である。いきなり聞いてくる人も多いが、その確率ほぼ100%…最初は、『韓国人に見えるのかな⁉ 』程度にしか思っていなかったのだが、あまりにも多いので気になり始めていた。
ある日、スタッフにその事を尋ねてみたら、衝撃の事実が発覚した。『韓国人に日本人か⁉ と聞くと、激怒する。反対に、日本人に韓国人か⁉ と聞いても、笑って済む。だから、たとえ日本人と分かっていても、まずは韓国人か⁉ と聞く。』という事である。これは、中国人同士の中では、もはや暗黙の了解の様になっているらしい。
なるほど‼ である。ここら辺は機微に感じる中国人。当然の事のように使い分けるだろう。また、この事象で2つのことが分かる。ひとつは世界でも日本人はお人好しで通っている事、もう一つは、韓国人の嫌日は根強いという事を再認識できる出来事であった。
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